住宅地内にみられる道路は生活道路と呼ばれ,交通事故の発生リスクが高い道路環境である.生活道路における交通事故件数の減少は停滞しており,関係者の経験に基づいて実施される従来の安全対策だけでは限界があることを示している.データに基づいた安全対策の事前評価として,幹線道路において,交通を予測することによって安全性を評価する先行研究がみられる.一方で,生活道路といった特徴の異なる道路において同様の手法が適用できるかは明らかになっていない.そこで本研究では,生活道路における自由走行時の右折・左折車両の挙動をモデル化し,ドライブレコーダから得られるデータを基に同モデルのパラメータを推定する手法を提案する.評価結果として,シグモイド関数を用いた車両の進行方向推移の近似ではMAEが1.322°,映像を用いた車両位置の推定では15cm以下の誤差が82.2%を占める精度を示した.一方で,車両の挙動の予測結果には課題が残り,モデルの予測精度は学習データの多様性に大きく依存することが示唆された.これらの結果は,今後の予測性能向上に資する知見を提供する.
@article{oai:ipsj.ixsq.nii.ac.jp:02010051,
author = {杉本,拓海 and 大倉,裕貴 and 河崎,隆文 and 岩本,健嗣 and Takumi Sugimoto and Yuki Okura and Takafumi Kawasaki and Takeshi Iwamoto},
issue = {6},
journal = {情報処理学会論文誌},
month = {Jun},
pages = {1002--1013},
title = {生活道路交差点における車両挙動のモデル化とドライブレコーダを用いたパラメータ推定},
volume = {67},
year = {2026}
}